ヘーガ・クステンとクヴァルケン群島
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ヘーガ・クステンとクヴァルケン群島とは
「ヘーガ・クステンとクヴァルケン群島」は、ユネスコの世界遺産登録物件のひとつ。
その名の通り、スウェーデンのボスニア湾沿岸にあるヘーガ・クステン(ハイ・コースト、高地海岸)と、フィンランドのクヴァルケン群島とを対象とする。
これらの地域は、氷河の融解に伴って土地が隆起する現象が、
地球上で最も顕著に現れている地域であることから、世界遺産に登録された。
ヘーガ・クステン (Höga kusten) は、
スウェーデンのヴェステルノールランド県に広がるボスニア湾沿岸部の海岸である。
この一帯は、氷河期には巨大な氷床が形成されており、それが後退するに従って陸地にのし掛かる重みが軽減されてきた。その反動で、年間平均1cm前後という顕著な土地の隆起(リバウンド現象)を惹き起こしており、アイソスタシー研究の好例として知られている。
「高い海岸」を意味するその名の通り、ヘーガ・クステンは屹立した断崖とともに、
数多くの入り江、湖、島々などから成る非常に複雑な景観を形成しているのである。
世界最大級のリバウンド現象が見られるヘーガ・クステンは、
2000年に単独で世界自然遺産に登録された。
登録名は「ハイ・コースト」(英語)ないし「オート・コート」(仏語)で、
どちらも「高い海岸」の意味である。日本では、英語名に従って「ハイ・コースト」と表記されることがままある。
同じボスニア海にあるフィンランドの島々、
クヴァルケン群島でも同様の現象が観測されるため、ヘーガ・クステンの単独登録当初から、
クヴァルケン群島の拡大登録の必要性が示唆されており、2006年に拡大登録が実現した。
ヘーガ・クステンとクヴァルケン群島