ヴェネツィアとその潟

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ヴェネツィアとその潟とは
ヴェネツィアは、5世紀頃、ゲルマン族の進入から逃れるために、
当時湿地帯であった場所に街を作ったのが始まりといわれている。
その後、海洋貿易での立国を目指した。

十字軍の遠征による権益の拡大、ジェノヴァ共和国との戦争で繁栄は最高潮を迎えた。また、ルネッサンス時代には、ヴェネツィア派と呼ばれる画家を輩出した。

アドリア海の女王とうたわれたヴェネツィアも他のヨーロッパ諸国が地中海貿易に進出するに至った上に、
大航海時代が始まり、アメリカ大陸や日本の発見などによって貿易の中心が大西洋や太平洋といった外海に移った事によって衰退に向かう。
18世紀には一年の半分をカーニバルで過ごす歓楽の都と化してしまった。



ヴェネツィアの街は100以上の島々が、およそ400の橋と150をこえる大小の運河で結ばれている。
潟の上になるヴェネツィアは、常に治水対策が重要課題であった。
近年は、丸太の杭を潟に打ち付けてそれを建物の土台にする工法の最大の欠点(時間が経つにつれ沈下する事を免れない)と、地下水の汲み上げによる地盤沈下が大問題となっている。
更にそれに追い討ちを掛けるように地球温暖化による海面上昇により、水没の危機にさらされている。

ヴェネツィアの中心街にある建築物以外にも、ヴェネツィアン・グラスで有名なムラーノ島、レース編みで有名なブラーノ島、島全体が墓所となっているサン・ミケーレ島も世界遺産物件として登録されている。

文化遺産の登録基準をすべて満たしている(他には、敦煌にある莫高窟。また単純な文化遺産としてみた場合、自然遺産との複合では泰山が文化遺産の基準のすべてに加えて自然遺産の条件をひとつ満たしている)。



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